先日、久しぶりにシネマリオーネに行ってきました。
観賞したのは「怪物」
是枝裕和監督、脚本坂元裕二氏、音楽坂本龍一氏。
以下感想、若干ネタバレあり。
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目の前に広がる”事象”に対し
ひとはいかに
✔噂
✔立場
✔過去
✔直近の助言
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などにより『フィルター』をかけて真実とかけ離れて捉えてしまうのか。
担任(永山瑛太)の息子への暴力に対し謝罪を求める母(安藤サクラ)
それに対する学校側の校長(田中裕子)や担任(永山瑛太)の態度。
『怪物だ~れだ』というサブタイトルにあるように、鑑賞者も「だれが怪物か」を推測しながら物語の推移を伺う。
最初はいじめ問題が主題でそれを解決していくシングルマザーの話か?
と思いながら見ていたが、そのシングルマザーが怒りから校長への心無い問いかけで、この映画の深淵の入り口に気づく。
事象が自分の目の前に現れるその背後には、また複雑なそれは人間関係でありそれを受け取る人の気持ちがあり、それによりまた別な視点に全く別な”事象”として認識される。
おそらく鑑賞者はラスト30分まで準主人公であるHくんを「怪物」と認識していたと思う(わたしはそう)
どうやって先生を奈落の底に落としたんだろう。奏を道連れにしていくんだろう。って。
そう、鑑賞者も”事象”の一部分を見て「怪物はあいつだ」と認識させていき、
人を疑う「怪物」にしてしまうのだ。
台風一過の光あふれる露のこる草むらを、大声でかけていく純真さに、心洗われる。
カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した作品。
映画はやはり脚本だな、と再認識させていくれる素晴らしい作品でした。
こども2人を筆頭に素晴らしい俳優陣でした。
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